2012年5月20日日曜日

悩めるあなたを救う「いのちの電話」

人の悩みを聞くときにはどうしたらいいか、
ということについて。
 「いのちの電話」というのがある。

自殺を防ごうと、ボランティアが苦悩を
訴える電話に耳を傾けるものである。
 相談は人の生き方にかかわることで、
本質的には一本の電話で解決などできない。
けれども、話をひたすら聞くことで、
電話をかけた人が今の自分の問題に気づき、
何をすべきか自分で考えるようになる
手助けができるのである。
鏡のように、相手を映し出すイメージだという。
 この「いのちの電話」から導き出される
「悩みを聞くときの対応や心がけ」には、
次の3つがあるという。


 ① マニュアルはない、と心得る
 この悩みにこの対応、
というパターン化は無理だという。
相談内容に捉われてしまうと、
原因探しをしたり、説教調になったり、
価値判断をしがちだが、
経験や知識を話しても役には立たない。

 ② 沈黙を恐れない
 相手その人に関心を持ち、
どんな気持ちかひたすら聞くことが大事。
沈黙が続くと焦って質問しがちだが、
気配、イントネーション、
言葉の強弱などで心の動きを察知する。
沈黙を恐れることはないのである。

 ③ 相手に寄り添う
 ただ寄り添い、一緒に溜息を
つくような雰囲気というか、
「よかったら話を聞かせて。
話せるようになるまで待つから」
という姿勢が大切だという。
 質問をしたり情報収集をしたりすると、
相手に代わって答えを出さなければ
ならなくなってしまう。
 「わかってもらえてよかった」
と最後に相手に言われるように、
「そこに共にいて鏡になる」
というような聞き方がいいらしい。

高齢者ら人生の先輩の指導に耳を傾けて下さい。

高齢者らの話を聞く
「傾聴ボランティア」というのがあります。

その際の心得として、

1、口を閉ざす

夫婦の会話でも、愚痴に対しては意見を
言わずに聞くこと。
相手は聞いてほしいだけなのである。
もし口を挟みたくなっても、最低3分間は我慢する。
そうしないと、聞いてもらったという満足感が
生まれないという。
3分間あれば相当多くのことを話せるもので、
話した側は話した(聞いてもらった)
という実感が得られるから、
今度は相手の話を聞こうという
気持ちになれるという。

2、考えを押しつけない

相手の話に、
自分の考えを押しつけないことが大事。
論評や助言、相手に代わって
結論を出すこともダメだそうだ。


3、そんな聞いている間の態度としては、

3つのパスポートがあるという。
 ① アイコンタクト……
優しい眼差しで相手の目を見ると、
相手は安心し、落ち着ける。
 ② 笑顔……
笑顔は、相手を大事に思っているという表現。
 ③ 大きなうなずき
こうして、話の中身に則して
適切な反応ができたら、
 ③ 相手が話したのと同じ言葉を繰り返す
話の中の、相手がわかって
もらいたいと思っている
キーワードを見つけ、
その言葉を繰り返す。
それも、機械的にではなく、
感情を込めて。
 たとえば、「……にイライラしてるの」と
相手が話したら、「そうイライラしてるんだ」
といった具合に繰り返す。
 相手の気持ちや話の内容を確認できるし、
話している人も理解してもらえた、
共感してくれたと感じて安心できるのである。

聞こえないのですか?それとも聞こうとしていないのですか?

聞く耳持たないのか、聞けないのか
「聞く耳持たない」のと「聞く耳持てない」は、
大きな違いがあるんです。
「 聞く耳持たない 」とは、聞く気すら無い事で、
意識して「聴かない」という事。
「聞けない」とは、聞くに耐えない状態にある事。
「何を言っても『 聞く耳持たない 』んだから!!」
と非難される事ありませんか?
『 聞く耳持たない 』では無く、
『 聞く事が出来ない状態にある 』
という事もありますよね。
そういう時に無理矢理話されて聞かされたって、
情況は悪化するだけって事とか、
言うにも聞くにも
『 時期 』というものがありますよね。
でも、それを見極めるのは難しくて、
近しい人でも判断しかねる事も多いと思います。


勿論、中には自分で変わろうとか
良くなろうと思わないとか、
そういう努力をしようとしないでダラダラ
と甘えるだけの人も居ます。
この区別は、なかなか出来ないことです。
しかし、そんな事を気にしていては、
何も出来ないし何も言えない。 
でも、言うことが大切で、
それで失敗だったら、
素直に謝ればいい。
そして、相手の言い分や言う事を、
よく聴いてよく考える。
聞く耳持たないではなくて
『 聞けない 』状態であっても、
事と次第によっては、
それでも言い続けないといけない事も
あるから、悩んでしまう。

「聞かない」のか「聞けない」
のかの判断が難しいと、
「言う」というのも、難しいです

あなたには聞こえなくても、あの人には聞こえているアノ音

可聴域
人は通常20Hzから、個人差がありますが
15,000Hz~20,000Hz程度の音を音として
感じることができます。
この周波数帯域を可聴域といいます。
可聴域を超えた周波数の音は超音波といい、
可聴域を下回る、
もしくは可聴域下限付近の低周波音は、
これまで知られていなかった
タイプの騒音被害(低周波騒音)を
引き起こすものとして注目されている。

加齢による可聴域の変化
人には限られた周波数しか聞き取れないが、
年齢により可聴域が低下していきます。
20代前後をピークに聴力が低下し始め
最終的には老人性難聴になります。
子供には聞きとりやすいが、
大人には聞きとり辛いことを利用した
商品開発も進んでいます。
現在ではよく知られている、モスキート音。


ヒトは、様々なアナログ楽器から発する音波を
素材として広く音楽に採り入れ、
聴覚の範囲を開拓してきた。
楽器が発することのできる音波の特徴や
周波数帯域は様々であるが、
特に低音域については可聴域の限界を
超えた試みがなされている。

西洋音楽におけるコントラバスより
低い特殊な音域を大太鼓や銅鑼の打楽器で
発することができることは古い時代より
世界各地で知られており、
これらは皮膚に振動を感じさせる特殊な効果を
持っているため、独特な扱われ方を呼んできた。

子供からのメッセージ、「おはよう」をちゃんと聞いていますか?

五つの聞くという力

子どもの1日の生活は、    
朝、登校中に「おはよう」と
声をかけたとき、眠そうな目をこちらに
向けますが、「おはよう」と
返ってこない子どもがいます。 
目では反応していますが、
年齢相応のコミュニケーションが
成立していません。
「おはよう」というあいさつは、
ただ音として「聞こえる」と
いうことなのでしょうか?
長い休みが終わり、園や学校が始まったばかりで、
集団生活のリズムが取り戻せないんでしょうか?

五つの「聞く」力を子どもが
うまく使えていないのは、なぜでしょう


食欲や睡眠といった生理的な欲求、
安心して集団生活を送ると
いった安全への欲求、
自分の役割や責任を果たし大事にされたい、
認められたいといった所属や愛情の欲求、
尊重の欲求が満たされていないというのも
理由の一つではないでしょうか。

このような欲求が満たされていないことが、
精神的に不安定な状態を招き、
聞く力をうまく使えていないのではないでしょうか。
このような基本的欲求が
十分満たされて初めて、
知ることと理解することの
欲求が子どもに生まれてきます。

2012年5月19日土曜日

「聞く」「聴く」「訊く」「傾聴」「聞こえる」

五つの聞くという力

聞くという力は、次の五つに分けられます。
聞こえる」「聞く」「聴く」「傾聴」「訊く」です。
「聞こえる」は、聞く意志がなくて、
ただ耳に入ってくること
「聞く」は、聞く意志をもって聞くこと
「聴く」は、聞く意志をもち、注意して聞くこと
「傾聴」は、聞く意志をもち、注意を集中して聞くこと
「訊く」は、自分の聞きたい意志を相手にまで及ぼし、
答えを求めて積極的に聞き出すことという意味です。
この五つの聞くは発達とともに獲得されていきます。


新生児期の子どもは、
大きな音に反応し、
母子間でコミュニケーションが
成立していることから、「聞く」という
レベルに達しているといわれます。
乳幼児期に「聴く」「傾聴」「訊く」を
獲得していくといわれます。
「聴く」は、母親の声が聞こえてくると、
探し求める行動をします。
「傾聴」は、ことばの模倣をしたり、
ことばによる指示に従い行動をします。
「訊く」は、「これ、なに?」と
質問する行動をします。
やがて子どもは「聞く」という力を基礎にして、
「話す」「書く」といった行動を生み出します。
聞くことで、ことばを発達させていくのです。
また、人は、この五つの聞く力を周囲の状況や、
必要に応じてうまく使い分けて生活していきます。 

社会人としての会話能力を身につけるために必要な4つの力

社会人としての会話能力を身につけるために

会話の上達法には様々な考えがあると思いますが、
ここでは「論理力」「表現力」
「理解力」「対応力」
の4つの力を紹介しようと思います。

論理力は、目的を持ってこちらが言いたいこと
を伝えるための準備として必要な力です。
私たちはとりあえず話し始めてみて、
結論を探しながら話すことが多いものです。
ここでいう論理力とは、
何を言いたいかを明確にし、
その結論を聞き手に理解して
もらうためにはどのような脈絡で
話したらいいかを考える力です。

表現力は、こちらの思い、考え、意見、
感想などを的確に伝えるために求められる力です。
説得力といってもいいでしょう。
同じ内容を話しても、
人によって説得力は違うものです。
言葉の選択や話の展開のうまさで
説得力が増しますし、表情、身振り、
手振りも聞き手を引きつける要素になります。


理解力は、聴く力と言い換えてもいいでしょう。
雑念を入れず、人の話を十分聴ける力です。
相手が何を言いたいかを聞き取るためには、
集中力が要求されます。
その集中力をつけるためにどうしたらよいか考えます。

対応力は、相手からの返答に対して
適切に返答する力です。
相手の話が理解できても的確に
反応しなければ、
会話はそれで終わってしまいます。
対応力は、会話を盛り上げる
能力といってもいいでしょう。

論理力、表現力、理解力、対応力が
連関し合い、お互いを高め合っていくのが、
すばらしい会話といえるのではないでしょうか。

聞くスキル向上のためには、筋トレをしましょう!

聞くスキル向上のためのガイドライン

7、ポイントをつかむ
話にはメリハリをつけると
いう言い方があるが、
実は聞く場合にも、
聞き取った内容にメリハリを
つけるように聞くことが必要です。
すべてをただ一様に聞くのではなく、
重要度の高低をとらえるように
聞き取るのである。
そうでないと、
いったいどういう話だったのか、
よくわからないことになってしまいます。

8、エネルギーを注ぐ
聞くのが下手な人の最大の問題点は、
聞くことにエネルギーを
注ごうとしないことにある。
聞くということは、
身体的・心理的エネルギーを
使うけっして容易エネルギーを
注ぐようにすることも、
聞くスキルの一部である。


9、注意を散漫にさせるものと闘う
注意を散漫にさせるものは、
無数に存在する。
社会には多種多様な音にあふれており、
それらが聞き手の注意を散漫にさせる。
そういったものに邪魔されてしまうだけで、
何らかの対処もできないでは
だめであるから、すばやく対処できるように
することが必要となります。

10、聞く心を鍛える
自分にとっては難しい話でも、
挑戦して聞くようにする。
さまざまな領域の話に耳を傾け、
より多くの人の話を聞く。
そういう経験を積み重ねて
聞く心を鍛える、
いわば聞く心の筋トレです。

聞くスキル向上のためには、時に熱く、時に冷静に

聞くスキル向上のためのガイドライン

3、興味を持てる面を見つける。
自分にとって、興味・関心のある話は
聞こうとするが、なければ聞こうとしない、
話の内容への興味・関心は、
聞こうとするモチベーションを
大きく左右する要因のひとつである。

4、話し手や話し方ではなく、
内容を優先する。
私たちは、つい話し手や話の仕方に
注意を奪われがちで、気に入らないと、
話を聞く気をなくしてしまいやすい。
聞くスキル向上のためには、
ちがう戦略をとる必要があり、
それは話の内容を
最優先するようにすることである。


5、評価を控える。
話の内容を最優先する戦略を
取ったとしても、
話の途中で超過を下してしまったら、
適切な聞き方は困難となってします。
どんな評価にしろ、
ひとたび評価を下してしまっては、
その後、その評価が心を占め、
公平で中立的な聞き方が
難しくなってしまいます。
それを避けるためには、
話を一通り聞き終えるまで、
評価を控えることが大切です。

6、熱くなり過ぎない
話の内容に刺激されて
興奮状態に陥ることも、
聞くことを大きく妨げる。
話の内容に強い反発を
感じる場合がそうだ。
興奮状態に陥ると、
頭の中には話し手への
反発と反論が渦巻き、
話を聞いているどころではなくなる。
反発だけではなく、
話に強く共感したり共鳴する場合も、
同様に要注意が必要です。

聞くスキル向上のためには聞かない事も大切です。

聞くスキル向上のためのガイドライン

聞くスキルとは、
聞くという複雑なプロセスからなる
活動が達成されるように、
円滑に実行する力です。
これを高めるためには、
実際にコミュニケーションのなかで、
聞くことを実践しながら、
練習・訓練を熟達していくしかない。
心がけておいた方が良いとされる。

1、聞くことに対して責任を持つことである。
「コミュニケーションにおいて
聞き手も最低51%の責任を
担わなければならない。」
コミュニケーションから何かを
得ようとしたら聞き手も話し手と同等または
それ以上の責任を担い、コミュニケーションの
質を高める努力をしなければならないのである。


2、決断する。
聞き手が責任を持つということは
聞くことのあらゆる面に関して、
決断を下すということを意味します。
例えていえば、時間的余裕の無い場合で
ちゃんと聞くことが困難と考え、
聞かないという決断を
下すことも必要となります。

目的によって聞き方を切り替えていますか?

目的によって聞き方を切り替える

人の話を聞くときにいつでも同じように、
聞けばよいかというと、それは違います。
コミュニケーションの目的によって聞き方を
切り替える必要があります。

聞き方として、3つあげることとしよう。


1、セラピー的聞き方

落ち込んでいる人の話を聞くときの聞き方で、
心理的に支える。
相手の言うことを否定したり反論したりでは、
やっかいなことになりかねないので、
とにかく肯定的に受け止めように聞く。
目的としては、
心理的つらさを分け合うことによって
相手を支えるということです。

2、批判的聞き方

いつでもセラピー的聞き方で聞いていた、
詐欺・悪徳商法の被害に遭いかねない。
そんな被害に遭わないためにも
批判的聞き方が必要となる。
この聞き方においては、
話を冷静かつ公平・中立的に、
知識・理解を駆使いて、
検討することが求められる。
実際はそう難しくなく、
話のなかに必ず虚偽や矛盾が
含まれているのでそれを押さえるだけです。

3、鑑賞的聞き方

目的としては、
喜びを得るためのコミュニケーションに
おける聞き方で感性を全開にして、
心を刺激や状況にゆだね、
感じて楽しむように聞くことです。

[聞こう]とするモチベーションがあなたを変える!

聞こうとするモチベーション

人の話を聞こうとするモチベーション。
これを生み出す要因は多様で複雑だが、
短期的要因と恒常的要因の2つがあります。
まずは、その時々で変化する短期的要因。
1、話の内容への関心
(面白いこと・知りたいこと・興味)
2、話し手への関心
(どんな人か知りたい・この人だから聞こう)
3、報酬への欲求
(売上をあげたい・信頼を得たい)


2つ目にそれぞれの人に
比較的一貫したかたちで、
備わっている恒常的要因
1、知的好奇心
(これが強い人は貪欲に
さまざまなことを知ろうとします)
2、他者への関心
(多様な人々への関心)
3、コミュニケーションを楽しもうとする心
4、コミュニケーションにたいする責任感
5、謙虚さ(価値において差異のない存在だと
認識のもとに、自らを誇ることなく人に
接していこうとする心の姿勢)

これらが聞こうとするモチベーション生み出し、
水準を高める要因です。

聖徳太子の伝説はウソ!?

注意の集中

注意という心の動きの基本は、
選択と集中にある。
選択する範囲を絞り込むほどに、
よりきめこまかな処理が可能となり、
逆に選択範囲を広げると
おおまかな処理しかできない。
聞くの場合も、
この宿命から逃れることはできない。
人の話をきちんと聞くためには、
集中しなければならず、
他にも注意を引く対象がある場合、
聞く効率は確実に低下してします。


同時に複数の人の話は聞くことができない。
聖徳太子は一度に10人の話を聞くことができたと、
聞いたことはありませんか。
これは、注意に関しての認知心理学の研究から、
そんなことのできる人間は
存在しないことが断言できる。
10人はおろか、
2人の話を同時に両方ともきちんと
聞くことさえ不可能です。
無理に両方ともを
聞こうなどしてしまうと、
両方ともその内容を把握することが
困難になってしまうのが落ちである。

テレビを見ながら会話をするなども、
これに含まれテレビの音声と会話の話を
両方ともきちんと、
聞き取ることは困難で
どちらか一方に集中すべきだろう。

十円玉を用意してください。あなたは何問正解しましたか?

十円玉課題

ここではちょっとした課題をやってみよう。

用意するものは、紙と鉛筆。

何をするかと言うと、
十円硬貨の表と裏の図柄を
思い出して描くだけ。
とにかく思いだけ描いて、
もうこれ以上は思い出せないと
思ったら次に進もう。


それでは実際に十円玉を出して
どのくらいできたかを採点。
表に4項目、裏に3項目の
文字や絵が描かれている。
さてあなたは、
何項目描けているだろうか?
3項目描ければ平均成績。
7項目全部描けた人は少ないと思う。

毎日と言えるくらい見ているのに、
思い出せないのはなぜか?

答えは注意して見ていないから
記憶に残っていないのである。

十円玉課題は見る場合だが、
聞く場合にも同じことが言える。
話し手が話す声は聞こえているが、
それに注意を向けなければ、
聞いていないと同じことなのです。
注意を向けるということが
いかに重要であるかがわかり、
聞く力を向上させるときに
注意が大きな要になる。

2012年5月18日金曜日

目を離した隙の社会におけるコミュニケーション環境

社会におけるコミュニケーション環境

家庭外でのコミュニケーション環境も、
聞く力の発達に無視できない環境です。
特に、保育園、幼稚園、学校など、
子供たちが毎日毎日、
長期間にわたってそういった場で、
出会う保育士や教師などの影響力は、
親と同等またはそれ以上なのでは
ないだろうか?
保育士や教師たちは、
時間と気持ちにゆとりがないと、
子供たちとのコミュニケーションは
表面的なものになりやすい。
学校教師に関しては業務の
多忙化などのため、
とてもそういうゆとりはなさげである。
子供たちの聞く力の発達には、
阻害要因の一つと言える。


さらに地域社会でのテレビを
はじめとする、
マスメディアのなかの
コミュニケーション状況である。
例えれば、
人気のあるアニメでは
主人公が子供にとっての
モデルになりうるが、
主人公がどのような
コミュニケーション行動を
あらわすかが、
発達に影響することになるだろう。

コミュニケーション環境は多様であり、
けっして単純ではない。
これら全体が適切であることが
望ましいが、子供と過ごす時間が長い、
家庭(親)と学校(教師)は、
最も影響力のあるモデルになる。
他の場面での環境が
少々劣悪だったとしても、
家庭と学校での環境さえ
しっかりしていれば、
子供たちの発達には
問題は生じないともいえるのではないだろうか。

あなたはもう手遅れ!?聞く力は○○期に養われる!

家庭におけるコミュニケーション環境

育っていく子供の聞く力の発達に
決定的な影響力を持ちます。
最も重要なのは、家庭における
コミュニケーション環境があります。
親は子が赤ん坊の時から、
その子供とできるだけ豊かな
コミュニケーションを交わすことが大切です。
なかには、赤ん坊はまだ言葉が
わからないからと、ほとんど話しかけない親が
いるがこれは、はっきりと間違いと言えます。
赤ん坊は、大人たちの話しかける言葉を聞いて、
学習をしていきますし、
聞く機会を与え実際に聞く力を
使い発達させていくのです。


また、家庭でのコミュニケーション
環境として、忘れてはいけないのが、
親がモデル(手本)になることです。
親がモデルということは、
親が聞く人であれば子供も聞く人になり、
親が聞かない人であれば子供は聞かない人に
なる可能性が高くなります。
親たちが、聞くという行動を
日常的に実践していれば、
子供も同様の行動を身に
つけることができます。
子供はいわば肌で感じ取り体で
覚えることができるのです。

より高みを目指すなら、適切な環境と訓練が必要です

適切な環境と訓練が必要

誰もが適切な聞く力を発達させるとは
限らない点に問題がり、
生得的能力が適切に発達していくためには、
適切な環境と訓練が必要です。
泳ぐ能力を例えとして言えば、
人は誰でも泳ぐ能力を持って生まれてきます。
赤ん坊を水の中に入れてやれば、
一生懸命に泳ぎますよね。
しかし、生活を続けていくなかで、
泳げなくなる人も居てなくはない。
それは、環境の問題である。


定期的に水の中に入っていれば
泳ぐ能力は維持されるのだが、
クロール・平泳ぎなどの泳法を身につけるには、
どうしても訓練が必要とします。

聞くことに関しても同じで、
誰もが持って生まれた聞く能力を、
実際の力として発現し、
より高次なものへと
発達していくには、
適切な環境と訓練が必要なのです。

生まれてくる赤ちゃんと「胎話」をしましょう

生まれてくる赤ちゃんと「胎話」をしましょう

医学の進歩と共に、
お腹の赤ちゃんには、
今まで考えられていた以上に、
すばらしい能力があることがわかってきました。
特に聴覚は胎内にいるあいだに、
五感の中でも「聞く力=聴覚」は、
そのほとんどが完成すると言われています。

妊娠7ヶ月頃の赤ちゃんには、
音を聞く力が備わっていて、
好きな音と嫌いな音を聞き分ける
能力も持ち合わせている
ことがわかりました。


現在胎教は新しい意味を
持って見直されてきています。
なかでも、胎児にむかって
いろいろ音を聞かせること、
とくに語りかけることが
さかんに試みられています。

赤ちゃんが好きな音、
それはとりも直さずお母さんの
やさしい声なのです。
お母さんのやさしい語りかけが、
赤ちゃんの気持ちを穏やかになり、
大きな安心感で包みます。
赤ちゃんは、子宮というゆりかごのなかで、
お母さんの声を子守唄にして
発育していくのです。
そのためにも「胎話」はとても大切な
胎教のひとつであるといえるでしょう。

赤ちゃんとのつながりを深め、
健やかなマタニティライフを過ごしましょう

この力は貴方にも備わっています。そう、生まれる前から・・・

誰でも聞く力を持って生まれてくるが

人間は言葉を使って
コミュニケーションする動物だから、
生をうけ、最初に出現する能力は聞く力です。
聞くことをもとにして話す力が発達し、
その後、読む力・書く力となります。

人生において最初とは、
いつごろかというと、
受胎後六カ月くらいには
すでに聞く反応がみられるそうです。
例として、母親がしゃべると、
胎児がその声のリズムに合わせ、
体を動かすことから判断できるわけです。
私たちは母親のおなかの中から
聞くという行為を開始し、
そして、その後一生にわたって言葉を使った
コミュニケーションをしていくことになります。


もし、聞く力に何か問題があったり、
何かの事情で生後一年くらいの間に
聞くという経験が
十分になされなかった場合、
コミュニケーション能力全般の
発達が阻害されることになります。
なお、コミュニケーション能力の低下と同時に、
学習能力の低下にもつながっていきます。

つまり、聞くということは生きていくうえで最も
重要な二つの働きを支える土台となるわけです。

時代が変わり聞く力が自然に身につかなくなっています。

聞く力をつけるには

聞くことが生活においていかに重要か。
現代人の聞く力の低下している。
今の時代、
ぜひとも聞く力の増強が求められる。

昔は多分普通の生活を送っていれば、
社会生活に必要な聞く力は自然に
身についていたと思う。
今とは違いゆったりとした生活を送り、
しつけというかたちで、
生活上必要なマナー・コミュニケーション能力を
身につけ話を聞く能力も
人間形成総体の一環として
形成されていたと思われます。


しかし、時代は変わり自然に
まかせていては育たない。
意識的に努力して身につけさせ、
また身につける時代なのです。

「話しをもっとちゃんと聞くようにする」
こういった安易な決意しただけで
片づくと思った人は、それは考えが甘すぎます。
決意しないよりは、
幾分かは改善されるだろうが、
聞く力を本格的に増強しようとするなら、
腰を据えた取り組みがどうしても必要となる。

その基本として、
1、聞く力への認識と強いモチベーション持つ。
2、向上させるために必要な知識を獲得。
3、獲得した知識をもとにどのようにするか戦略を立てる。
4、戦略をもとに実践しながらの練習と訓練。

2012年5月17日木曜日

カウンセラーは最後の砦?

コミュニケーションの手抜き

誰かが問題を起こした・
あるいは問題を抱えているなどの際、
それを普段の人間関係の中で、
解決しようとせず、即、
カウンセラー任せてします。
めんどうだからカウンセラーに
まかせてしまおうと
される場合も少なくないと聞く。
こういった、コミュニケーションの
手抜きが広がっている。


ここで気になる一つケースがある。
学内で窃盗を起こした学生が、
カウンセラーのところへ通わされ、
何度か通ううちに、
その学生はカウンセラーにこう言った。

「初めて心を開いて話すことができた、
初めてちゃんと聞いてもらえた、
信頼できるのはカウンセラーの先生だけです」と。
これは一体どういうことなのだろうか?
こんな社会であっていいのだろうか?
心を開いて話せない。
話をちゃんと聞いてもらえない。
そしてお互いに信頼できないような、
そんな人間関係のなかでしか
生きられないことこそが、
心の問題を生み出すもとに
なっているのではないだろうか?

話し上手よりも聞き上手になりましょう。

聞けない人たち

話し上手と話し下手という言葉は、
どちらともよく使われている。
しかし、聞くことに関しては、
聞き上手にたいする言葉として、
聞き下手という言葉もあることはあるが、
実際に使われることはめったにない。
これは社会における認識の
あり方を反映しています。
聞くのが上手な人はいるが、
下手な人がいてないと、
あたかもそうであるかのように
認識されてきたのである。
この認識においては、
聞くのが上手な人以外は、
普通レベルなのである。


聞くことは、誰だって
普通にできることなので、
取り立てて聞く下手などという
言い方は必要ないというわけだ。
これは、とんでもない誤解です。
聞くことにも、
ちゃんと上手もあれば下手もある。
こういう誤解の目っこうには、
話すことは努力を要する
能動的行為であるが、
聞くは特別の努力を要しない
受動的行為だという誤解が横たわっている。
聞くことについての最大の誤解と言ってもよい。
実際には、
むしろ聞くことの方がより大きな努力を
必要とすると考えておいた方いい。

友達のカラオケちゃんと聞いていますか?聞く力を鍛えるチャンスです!

カラオケ現象

カラオケが日本社会に
すっかり定着している現象で、
ただ、
カラオケにはひとつ気になることがある。
それは、聞く人があまりいないことである。
誰かが歌っているのに周りは
ほとんど聞いていないことが多い。
歌いたい人ばかりで、
聞こうとする人がいないのだ。
つまり、発信したい人ばかりで
受信しようとする人があまりいないのである。
これを仮として、カラオケ現象と呼んでおく。
この現象は、
複数の人が言語的なやり取りをする場面でも、
しばしば見受けられる。


例えて言えば、何人かでの日常的会話。
自分がしゃべりたい人ばかりで、
他人の話はみんなあまり聞かない、
聞こうとしない場合である。
聞くことは聞いているが、
会話の流れを押さえておくためだけで、
自分がしゃべれるすきを逃すまいと狙っている。
時には人がしゃべっているのに
それを遮ってしゃべりだす。
まさに、会話におけるカラオケ現象と
言えるのではないか。
しかし、こうなるとコミュニケーションの質は
台無しである。
コミュニケーションとは、
送り手と受け手が存在して初めて
成立するのであるから、
受けてがいなければ、
ひとりのき虚空に向かって叫ぶのに等しい。

ワンマン経営者のみなさん。そのままだと明日破綻しますよ!

聞かない経営者の末路

優れた経営者としての大事な資質のひとつは、
聞く力を豊かにそなえていること。

資質を欠く経営者として頭に浮かぶのが、
いわゆるワンマン経営者である。

ワンマン経営者とは、
自分の考えを社員たちにひたすら聞かせ、
社員たちの話は聞かない経営者である。
このような経営者でも経営は成り立つが、
それは限られた期間のあいだだけである。
所詮、一人の人間の頭脳でなしうることには
限りがあり、世の中の変化に合せて
対応していくのは極めて難しい。
ワンマン経営者ほど、
それまでの考え方ややり方に
固執仕様とするから、
なおのことである。


ワンマン経営者として世に知られている某経営者は、
深刻な経営難に陥り、責任を取って退任する折に、
「すべては私が悪かったが、
しかし、誰かがそう言ってくれればよかったのに…..」
と言い残した。
これは明らかに、
かなしくもあきれた自己矛盾である。

聞くの失敗は、こういった損失をももたらす。

企業の経営者に限らず、
どのような組織・集団のリーダーにも
当てはまると考えておくべきだろう。

2012年5月16日水曜日

人の話を聞いていますか?取り返しのつかない事になりますよ!

[聞く]の失敗がもたらす損失

人の話を聞かない。
あるいは、聞くことは聞くのだが、
適切に聞かない。
こういった聞くことの失敗は、
ただ報酬得られないだけではなく、
損失をもたらす場合があり、
なおかつ重大な損失をもたらします。

スペースシャトル打ち上げ直後
爆発炎上した事故では、
打ち上げ前の段階で、
技術者たちはブースター・ロケットの
ある部分の不備を分かっていたが、
打ち上げについての最終決定を
下す上層部が、技術者たちの声に十分、
耳を傾けず打ち上げ決行された。
まさに、聞くの失敗だった。


医療現場でも、
聞くの失敗は深刻な事故につながりかねない。
例えて言えば、手術中に患者に
投与しなければならなくなった
薬剤名・投与量を、
医師が看護師に口頭で指示する。
それを聞き違え、
投与すべきでない薬剤や過剰な量の薬剤を
投与してしまう。
そうなると、患者の命にかかわる事態になりかねない。
これに類した事故は複雑化する一方の医療現場で、
現実に起こっているのである。

家族円満ですか?夫婦円満ですか?豊かな人生を歩みましょう。

聞くことはさまざまな報酬が。

3、人との絆が良好になる
人間関係において、
お互いに話すだけではなく、
話を聞くということが関係を
良好なものにしてくれます。
とりわけ友人関係のような
親密な関係の場合、聞くことが重要になる。
人生において、
耳を傾けて聞いてくれる友人ほど、
貴重なものはないのかもしれない。

4、家族関係が良好になる
家族はお多大に話して、
聞く。聞いて、話す。
家庭とはそういう場でありたいものである。
家庭内には、対立や反発といった
マイナスの面があるのは、
ごく自然なことだか、
お互いに相手の話をちゃんと聞くことさえ、
怠らなければ、家族のあいだの関係に
ひびが入ったりすることはないはずだ。


5、人生が豊かにある
これは、ずいぶん大きく出たというか、
漠然とした言い方ではあるが、
私たち人間の最も基本的な欲求のひとつは、
理解し理解されることがある。
人生において、最も大きな支えになるのは
自分のことを、真剣に聞いてくれる人の存在であり、
自分自身をよく理解することができ、
自分は理解されているんだと感じることもできる。
自分も価値のあるひとりの人間なのだと
感じることができます。

「聞き上手」になるだけでスキル向上!あなたは満たされます!

聞くことはさまざまな報酬が。

ここでの「報酬」とは、
金銭的な報酬だけではなく、
何かをしたときにその結果
としてもたらされるプラスの価値を
もったものを広く指しています。
1、売り上げが伸びる
サービスなどの販売に関したことで、
大切なのが客が何を求めているかを知ること。
そのために必要なのは、
客の声に耳を傾けること。
客のニーズをきちんと理解することができ、
それに合ったものを提供することができる。
客の話をきちんと聞くことが、
売り上げの上昇という報酬につながる。


2、情報ベースが拡大する
自分が持っている情報・知識が、
聞くということを効果的に行えば、
これが拡大するのである。
「新しいことが、開かれた口から頭(心)
の中に入ってきたためしはない」
これは、話すことからは、
新たな情報を得ることはできない。
新たな情報は、他の人の話を
聞くことによって獲得される。
自分自身の情報ベースを大きく豊かなものに
していくことができます。

聞く力を伸ばしたいというニーズ

聞く力を伸ばしたいというニーズが高まっています。
以前は上手に話すプレゼンテーションの重要性が言われたが、
コミュニケーションには相手があり、
相手を把握してこそ的を射た話になるから、
聞くことの重要性が見直されてきたのだろう。

聞くということは、
コミュニケーションの基礎なのであるが、
話すことより難しい。
仕事だけでなく、家庭でも夫婦の絆を保つ
という重要な働きをしているのである。

聞き上手は、自分が普段どんな聞き方をしているかを、
自覚することが大事だという。
自分の「聞く癖」であり、
それを改善していけばいいということである。
聞く技術には、次のような3つのポイントがあるという。


1、聞いていることを反応で示す
話し手は聞き手の態度に敏感に反応するという。
相手が目をつぶって腕組みをしていたりしたら、
やりづらいだろうが、こちらに向けてうなずいてくれれば、
言葉もスムーズに出る。
「聞き手の反応が話し手を育てる」ということである。
 ② 言葉で受け答えする
 的確な反応が返ってくると、
話は弾むということである。
そのためには、集中力を高め、
話の内容に興味・関心を抱いて、
正確に聞き取る必要がある。
 ③ 相手の気持ちに共感する
 話の内容だけに捉われず、
相手の感情の動きに意識を向けて
聞くことが大事である。
自分が相手と同じ体験をしたら、
と立場を替えて想像すると、共感しやすい。


話はまたちょっと変わる。
 「うなずき理論」というのがあるという。
これは、人は単に言葉だけでなく、
身ぶりや手ぶりといった身体によるリズムを共有し、
円滑にコミュニケーションをしている、
という考えだそうだ。
うなずきひとつで一体感が生まれ、
相手の思いを受けとめることができるという。
話を聞いているときに重要なのは、
“話をきちんと聞いている”と相手に伝えることで、
うなずきや相づちは、最良の方法なのである。
 相づちも、ワンパターンでなく、
「ええ、はい、そうですね、へえー、ほおー、
そうそう、まあ、なるほど、それで……」など、
引き出しをたくさん持っていると、
会話が単調にならずに広がる。
 相手の様子を観察し、
表情や声のトーンを合わせることも大切だという。
ゆっくりの話にはゆっくりと、
悲しそうなら悲しい表情で対応する。
 鏡のように、相手の表情に自分の表情を一致させ、
相手の呼吸に合わせることが、
よいコミュニケーションにつながるのである。

<感性を磨いて人を思う、
それが聞く力ではないかと思っています。>
「聞く」といっても、
いろんな場合があるものです。
時と場所と状況によって、
聞き方は微妙に違ってはくるでしょうが、
基本的には相手としっかり対峙して、
思いやりをもって聞くことが大事なようです。
 人は言葉だけでなく、
相手の表情や声のトーンなど言葉以外も読み取る
(聞き取る)ことも大切なようです。

2012年4月19日木曜日

聞くことはこんなに重要だ!

人間は言葉を使って
コミュニケーションをする。
人と話をし、人の話を聞いています。
話す、聞く、
この2つがコミュニケーションに
とってどちらも不可欠である、
このうち話すは、誰もが普段の会話、
スピーチやプレゼンテーションなどでも、
もっと上手に話せるようになりたいと、
思ったことがあると思う。
しかし、人の話をもっと上手に
聞けるようになりたいと
思ったことはあるだろうか?
もしあるとしたら、
あなたは少数派に属し、
たいていの人はあまりなく、
そんなことは思いもよらない
という人だって少なくない。
「話術」という言葉があるのに対して
「聞術」という言葉がないことにもみられる。


これは聞くことに対しての
誤解から生じてきた。
聞くことなど簡単にできることだ、
と誤解しているが、
普通に考えられるよりずっと
複雑な行為である。
聞くを適切に実行するためには、
スキルが必要となり、
やはり努力や訓練、
工夫を通してはじめて
身につけられるものなのだ。

今、聞くことが至るところで
おろそかにされており、
そのために、コミュニケーションの質が
低下する状態に陥っている。
そんな現状を打開するためにも、
聞くことをもっと大事にしなければならない。